月刊モノグラフ2018年5月号「何処へ昇ろうか。」
2018/07/23
色鮮やかな鯉のぼりが、ひらひらと軽やかに空を泳いでいた。青空に向かって一直線に、どこか力強く。彼らの背中にはどんな願いが託されているのだろうか。
先日広島の尾道に旅行に行った際、「猫の細道」という裏道を通っている時に見かけた沢山の鯉のぼり。薄暗い木々の中差す光に照らされ、彼らの姿がより一層輝いて僕の目に映りました。
遠く果てのゴールを目指すマラソンランナーのように、目標を持って真っ直ぐに進むものというのはそれだけで美しさがあります。ひたむきさ、という美しさが。
monographを読んでいる方はお分かりかと思いますが、ここ最近は自分の殻を破ろうと色々と新しい分野に挑戦しています。本の執筆から始まり、動画の撮影、早起き。見方によっては右往左往をしているように見えるかもしれませんが、今は「昇る方向」を見定めている時期と捉え、あえて実験的に挑戦をしていきたい。
次の場所へ、美しく一直線に昇っていくために。
先月の反響があった記事。
先月はいつもとちょっとテイストや切り口の違う記事を多めに書いてみました。変化は進化、徐々にチューニングを進めていきます。
モノマリスト本フォトコンテスト優勝者決定
ありがたいことに100通近く応募の集まったモノマリスト本のフォトコンテスト。優勝者は正直圧巻のクオリティで出版社の方とも満場一致。他の入選作品も素晴らしい作品ばかりで、一冊の本がこんなに人に愛してもらえるものなのか、と喜びに打ち震えております。
"ときめくモノ"に囲まれて。「モノマリスト本フォトコンテスト」グランプリ決定!
ぬるぬるした動画を撮りたい
最近挑戦的に導入してるのが動画のコンテンツ。写真と文章よりも動画が適しているシーンというのはよくあるので説明の手法の一つとして取り入れ始めています。
思い出を美しく、滑らかに。スマホ動画用3軸ジンバル「Smooth Q」
こちらのカフェ記事はいつもと趣向を変えて、割りとしっかりとした、動画だけでも完結するようなYoutubeを撮影してみました。
良店が”ギュッ”と詰まってる。福岡・薬院の個性ある5つのカフェ達。
エッセイは人の頭の中身
どこまで皆さんが気づいているかわかりませんが、少しずつ少しずつこのmonographの文章も変化を加えていっています。
いつも参考にするのは好きな作家が書いたエッセイ。特に今は森博嗣さんの「つぶさにミルフィーユ」に引っ張られている感覚が自分の中でもあります。色んな人の文章を吸収しながら自分のスタイルを見極めていきたいところ。
バリスタベストバイ
ブログ以外でもブロガーの新たな活躍の場を作りたいということで、「drip」でバリスタが中心となった特集企画を実施させていただきました。ブログ一本で皆が有名になるのは難しいので、色々なアプローチを試しながら一緒に進んでいきたいと思います。
omni7特別企画「ドリップバリスタベストバイ」にガジェットバリスタとして出演してます。
MONO LETTER
こちらも新しい試み。この「月刊モノグラフ」ももうすぐ一年ということでかなり自分の中で定着してきたので新たなコーナーを新設してみました。
僕の「気になる」が誰かの「これだ!」に繋がることを願っています。
MONO LETTER vol.1 – "ちょっと気になる"をたまにお届け –
早起きチャレンジ
ブログ以外でも今変化をしようと挑戦しているのが「早起き」。来月登壇する朝7時30から始まるイベントに向けて1ヶ月6時前に起きる生活を実践中。イベントも是非来てくれると嬉しいです。(朝早いけど…!
【5月16日】朝渋で「モノマリスト本」の著者イベント開催!当日まで毎日早起きチャレンジ中。
今月の音楽
いよいよ夏フェスの季節が始まりましたね…!5月はGREENROOM FESTIVAL '18に行く予定があるので今からワクワクしすぎて、家の中でサングラスかけてプチョヘンザする毎日を過ごしています。
From Noon Till Dawn – ストレイテナー
「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」のテーマ曲なので聴いたことある方も多いでしょう。やっぱりタブゾンビのトランペットはどんなバンドと組んでも格好いい。
Selfish – 小袋成彬
最近色んなラジオやspotifyで「こいつはヤバイ」とあちらこちらで声が上がる「小袋成彬」。
柴咲コウ、きゃりーぱみゅぱみゅ、宇多田ヒカルと名立たるアーティストの音楽プロデューサーとして実績を残した上での、満を持してのソロデビューです。
メロディアスで伸びやかな声と美しい音楽性。これだけ深い音楽を作れるのだからどんな輝かしいルーツがあるのかと思いきや、音楽を始めたのが大学に入ってからというからもう。聴いただけで「天才」の二文字を彷彿とさせる音楽。
115万キロのフィルム – Official髭男dism
RADWIMPSとAqua Timezを合わせたような、語るタイプの甘く手数の多い歌詞。中高生に人気が出そうなバンドだなぁと斜に構えて聴いていたら意外と染みてくるから悔しい。負けたよ、売れて下さい。
いきものがかりと同じ編成 – 超能力戦士ドリアン
インターンの子に教えてもらったコミカルバンド超能力戦士ドリアン。
岡崎体育に始まり、ヤバT、打首獄門同好会とこういう「どうでもいいことをガチで歌う」系のトレンド、今めちゃめちゃ流行ってますよね。もうバンドマンがカッコつける時代は終わったのでしょうか。
これとか、
これとか。
ちょっとメタ的な視点というか、「バンドマンしてるオレを歌うオレ」的なバンドが増えてきた気がします。真正面からぶつからない、本心を出して傷つけられるのが怖い僕らの世代の心情がよく現れているのではないでしょうか。
これも立派な変化の一つ。結果として良い音楽ができてるのであれば僕はなんでもいいかなと思います。
今月のマンガ
毎晩、寝る前にエッセイを1ページとマンガを一冊読んでいます。マンガは文章と違ってするりと読めてしまうから時間泥棒この上なし。
団地ともお
これもインターンの子に教えてもらったマンガ。名前は聞いたことあったものの、読んだことはなかったので勧められたこの機会に読んでみました。そしたらこれが、とても良い。
団地の何でもない日常がひたすら続くのですが、一話読み終わった後にどこかしんみりと寂しくなったり、温かい気持ちになったり。基本一話完結なので、まるでエッセイを読んでいるような、小さなストーリーが集まったマンガ。
左ききのエレン
ジャンプ+で連載中のマンガ「左ききのエレン」。広告会社で働く新米クリエイターの話なのですが、なんとそのマンガの中の広告会社が実際の企業「サントリー」と組んでプロモーションを行い、その広告が現実の街頭広告として現れるという面白いプロモーションに展開しています。
何かと炎上しがちな今の世の中、ファンを持ったコンテンツに良いカタチで寄り添っていくことが重要だと感じますね。
レディ・プレイヤー1を見てほしい
これはマンガじゃなくて映画なのですが、どうしても入れ込みたかったのでここでご紹介。
今上映中のスピルバーグ監督作品「レディ・プレイヤー1」がとても面白いのです。ゲームライクで主観的に引き込まれるストーリー、所々に隠されたニヤリとするオタク要素。映画、アニメ、ゲームのようなポップカルチャーが好きという人は是非今すぐ劇場へ。軽く太鼓判を連打できるくらいには面白いです。
オタクバンザイ!少年の夢と40年のカルチャーを濃縮した映画『レディ・プレイヤー1』
試しながら、昇っていきます。
ふと振り返ってみると、僕は今すごく恵まれた環境にいると感じています。自分のやりたいことを何でも試せて、失うものもなにもない。これ以上落ちることはないのだから、どの道でも進んでさえいれば少しずつ上に上にと昇るだけ。あとは色々試しながら楽しみながら登る方向を決めていきたいと思います。
皆さんに「僕も/私も一緒に昇りたいな」と思ってもらえるような格好良い泳ぎ方を模索中です。
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