カリカリと、紙のような書き心地。iPad Pro 10.5インチ用ペーパーライク保護フィルムを買いました。
今月の月刊モノグラフでも少し触れさせていただきましたが、9月の末日にブロガーズフェスティバル2017でmonographの運営兼「drip」の代表取締役としてお話をさせていただきました。沢山の人の前で考えを伝えることができ、会場でも色んな人とお話することができたのですが、イベントが終わり、その余韻も消えた後、それでもまだ耳に残っているのが僕と同じく登壇をされていた灯台もと暮らしのタクロコマ(@takurokoma)さんの声。
綺麗でシンプルなスライドと共に、子守唄のような穏やかな語り口で淡々とお話をされていたのですが、その内容の全てが僕のど真ん中にすとん、と一片のひっかかりもなく落ちてきたんです。「ブログでより気持ちを伝えるための写真術」というテーマの発表だったのですが、F値をどうするとか機材をどうするとか細かなテクニックは一切出てこず、ひたすら写真を撮る時の準備や心構えを語るというもの。こんなにこだわって、こんなに考えて写真を撮っていらっしゃるのかと、聞いていて肩身がきゅっと狭くなるような思いでした。
紹介されていた”心構え”には「これは僕もやってみよう」と思うものが多々あったのですが、その中の一つに「写真を撮る前に事前にラフをきちんと書いておく」というものがありました。写真を撮る人からしたら基本なのかもしれませんが、考えてみればとても大事なことですね。ラフを書く過程で自分が撮りたい写真はなんなのか、何が必要でどんな場所にいけば良いのかを必然と考えることになるので頭の整理にとてもよさそう。
iPad Proでラフを書いてみる
今まで何気なく考えをまとめたり、サイトのモックを考えたりする時にiPad Proを使ってラフを書くことはよくありました。Apple Pencilが本当に優秀で、ストレスなくするすると考えをまとめられるのでこのラフを書くという作業は実はけっこう好きです。これからはどこか出かける前に、先に「写真のラフ」も書いてみようと思います。
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さらに、紙のような書き心地へ。
Apple Pencilが優秀なことには間違いないのですが、触れ合うのはガラスとプラスチックなので実際の筆記具との書き味には少し差があります。そこでiPad Proでラフを書くという作業をもっと気持ち良くするために「紙のような書き心地を再現する」というiPad Pro用の保護フィルムを購入してみました。上記の「ClearView」というメーカーさんの製品でレビューも好評だったのでAmazonで注文。
書き味を高める保護フィルム
開封して出てきたフィルムがこちら。単純に画面を保護するというだけではなくて「書き味」にこだわるというのは面白い着眼点ですね。MacBookでもiPhoneでもなくiPadでしか出てこない発想のフィルムです。
僕のiPad Proはこれまで何も保護フィルム等は貼っていなかったので指紋でベタベタ。フィルムを貼る前に付属の指紋除去ペーパーで綺麗に拭いていきます。
ラジオを聴きながら5分もこすればあっという間にピカピカの鏡面仕上げに。常にこれくらい綺麗な状態で保てればいいんだけどなぁ。常に手袋はめてようかなぁ。無理かぁ。
アンチグレアでサラサラな触り心地
ピカピカに磨いたスクリーンに今回のペーパーライクフィルムを貼ったのがこちら。光を反射させてみるとわかると思いますが、何も貼っていなかったときの「ピカピカ」という反射がなくなり全体的に柔らかな印象に。さわり心地もガラスの「ツルツル」から紙のような「サラサラ」へ。
表面の印象は変わりましたがディプレイを発光させるとその美しさには変化がありません。iPad ProはTrue Toneディスプレイを採用しているので描写が非常に綺麗。Appleは紙のような自然な発色のディスプレイと表現していますが、このフィルムを貼ることによってさわり心地、書き心地まで紙に近づけることができました。
Apple Pencilでラフを書いてみる
貼ってみて、触ってみて確かに紙っぽいと思いましたが、書き味は果たしてどうなのか。Apple Pencilを使って簡単にSketchをしてみることにしました。
Apple Pencilを手に持ち、画面に当て、すっと引いてみると耳と指先に伝わる「カリカリ」という音。あぁ。これ、紙です。
それもコピー用紙のような薄い紙ではなくて厚手の画用紙のような書き味。今までのガラス面にはなかった確かな引っ掛かりがあります。
ペンを横向きに寝かしてシャッシャッと薄く黒鉛を伸ばす感覚も紙そのもの。実際に画用紙に鉛筆を当てて写生をしているような感覚。
絵の実力は全然ないので専門的なことは言えませんが、少なくとも小学生の頃夏休みに感じたあの感覚と同じ。久々に「お絵かき」をしたなと思いました。
朝6時に起きて、朝の光を浴びながらコーヒーを片手に絵を描く。自分がなんかすごい高尚な人間なんじゃないかという錯覚すら覚えてしまいました。違うんです、ただフィルムのレビューしてるだけなんです。
iPad Proがもっと楽しく好きになるフィルム
来週茨城の大学で講師をするお仕事があるのですが、ちょっと前後に時間もあるのでひたちなかの海浜公園にでも行ってみようと思っています。ちょうどコスモスの時期ということで良い写真撮りたいなと簡単なラフを書いてみることに。
書いてみると、全然自分の中でイメージが固まっていないなというのと、自分の絵の下手さに打ちのめされます。でもその「打ちのめされる」のが成長に繋がるのではないかと。
少なくとも上の絵を書く過程で花畑の中心に人を立てたいというのと、夕方の西日を当てて秋っぽいふんわりとした雰囲気を出したいなという考えはまとまりました。これだけでも撮れる絵と準備が全然違う気がする。
MacbookもiPhoneも持っている僕なのでiPad Proの用途は主にこういう「考えを形にする」もしくは「考えを伝える」という用途に絞られます。その中の一つ「書く」という要素をより楽しくしてくれるこのフィルム。ただのフィルムを貼るよりもiPad Proの魅力をより引き出してくれます。
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この記事ではiPad Proのフィルムについてお話をしましたが、次の記事ではいつも付けている純正レザーのカバーについてご紹介しています。昔からこの組み合わせが好きなんです。
iPad Pro 10.5インチ用「Leather Smart Cover」。やっぱりこれが落ち着く。