”香り”はインテリアの一つ。「APOTHEKE FRAGRANCE」のお香セット
映像や音楽といったエンターテイメントに比べると軽視されがちな「香り」という楽しみ。
特にWebの媒体では視覚と聴覚にしか訴えかけることができないので尚更なのでしょう。しかし嗅覚というのは人間の五感の中で一番直感的で強力なもの。目には見えないし、触ることもできないけれど、だからこそ大切にしたいと、僕は思います。
お香に興味が出てきた。
以前、マッチ型のお香「hibi」というモノについてご紹介しました。ライターも要らず、小さいのでどこでも手軽に香りを楽しめる「お香」の入門としては非常に適したアイテムです。
僕も複数の香りをストックしておき、朝起きた時、家に帰ってきた時、寝る前とシーンごとに「シュッ」と一擦りして気持ちを切り替えています。
「hibi」によって日常の中で「香を焚く」というルーティーンが僕の中で生まれたのですが、hibiの制限時間は10分間だけ。瞬間的なリフレッシュには適していますが、香りをもっと長く楽しみたいという人にはそれだけでは物足りないという一面もあります。
APOTHEKE FRAGRANCEのお香セット
もっと深く、香りの世界を楽しみたいと思った僕が買ってきたのが、APOTHEKE FRAGRANCE(アポテーケ フレグランス)というメーカーのインセンス(お香)セット。
渋谷を散策している時にポップアップストアで偶然見つけた、千葉で製品の調合・生産・パッケージングを全て手作業で行っているハンドメイドブランドです。
APOTHEKE(アポテーケ)はドイツ語で「薬局」を意味する言葉。自身で香料を調合し、それぞれの「生活のなかの香りの楽しみ」を提案をしてくれています。この考えがとても今の僕に合っているなと思い、家に連れて帰ってきました。
アナログなパッケージ
APOTHEKE FRAGRANCE(アポテーケ フレグランス)の製品に興味が出たのは、実はその香りからではなくパッケージという「見た目」から。
アナログで温もりを感じる質感の、優しいデザイン。そのままインテリアとしても使えそうなこだわりの感じる出来栄えです。
”香り”という目に見えないものを伝えるために、それを「イメージ」としてのパッケージに落とし込むという考え方。視覚でも香りを伝えることはできるのですね。
インセンス(お香)と共にそれを立てて焚けるお香立ても併せて購入。こちらもオーガニックでアナログなパッケージ。ボール紙に蝋引きがされており、容れ物としても長く使えそうな箱です。
「香り」という誰にでも関わるものをテーマにした製品ですし、パッケージも非常にお洒落なので男女問わずプレゼントにおすすめ。
真鍮製のお香立て
お香とセットで僕が購入したのはこちらの真鍮(ブラス)製のお香立て。
牧野永美子さんという彫刻家の方がデザインされた、アポテーケのオリジナル商品です。滑らかに曲げられ、磨かれた真鍮に細い細いスタンドが付いているだけというシンプルを突き詰めた設計。
装飾が一切ないのに、それでいて美しさを感じるのだからデザインの奥深さを感じます。
真鍮の板に一本だけ差された細い管。その中にお香の芯を入れ、幟の(のぼり)ように立ち上げます。燃え殻は黄金色のスロープの中にするりと着地。無駄のない必要最低限の造り。
燃焼時間は100分間
「APOTHEKE FRAGRANCE」のお香の燃焼時間は約100分〜110分。一度の着火で長い時間、部屋の中を香りで満たしてくれます。
マッチ型のお香「hibi」の燃焼時間が10分間なので、単純計算で10倍長持ち。もちろん用途が違うので比較してどちらがよいというものではありませんが、香りを長く楽しみたいという方にはロングタイプのお香が向いています。
僕が今回購入したお香の種類は「OAKMOSS & AMBER(オークモス&アンバー)」という香り。
オークモスは苔むした森のような自然味溢れる香り、アンバーは革に似た甘い匂いで男性によく好まれる香りです。インドでは宗教儀式に使われることもある香りらしく、確かに空気を吸い込むと気持ちが落ち着き心がリラックスするような感覚があります。
僕は家の中で心穏やかに過ごしたい時に、このお香の先に火を灯し、まろやかな煙を吸いながら一息つくようにしています。気がつけばこれも自分なりの「儀式」なのかもしれませんね。
冒頭で「香り」はWebで伝わりづらいものだと言いましたが、この記事を通してあなたの嗅覚が反応してくれていたら嬉しいです。
滑らかに「香る」文章を書いていきたいと思います。
「香り」を一滴、持ち運ぶ
この記事の「香り」に興味を持っていただけた方は、是非こちらの記事もお読みになって下さい。僕がいつもハンカチに一滴、垂らしてから家を出るアロマオイル。