月刊モノグラフ2019年6月号「欠片を零さぬように」
先日、毎朝短いエッセイを書き続けている友人の物書きに「どこからそんなに書くことが湧いて出てくるんですか」と尋ねた際、彼は言っていました。
「拾って、組み合わせてるだけですよ」と。
あぁそれこそが「編集」だ、と僕は思ったのですが、この「拾って、組み合わせる」というのは字面にすると簡単なようでやってみると実に難しい作業です。
何を「拾って」くるか、拾ってきたものをどう「組み合わせる」か。その二つの工程で編集者の技量が問われます。
僕の場合でいうと「組み合わせる」よりも「拾う」技術がまだ未発達だなと感じることがよくあります。
決して拾うに値するものが周りに少ないということではなく、”それ”を価値があるものだと認識する感度が低い。
窓から差す朝日、通勤電車の吊り広告、飲み屋の隣の席での会話。
まだまだ拾えることはきっと日常に溢れている。
拾ったら、それを無くさないように自身の言葉で噛み砕いて引き出しに保存しておく。そうすればスムーズに、自然に繋がり組み合わさっていく。そういうことなんだと思います。
散らばっている小さな「欠片」を集め、零さぬように日々過ごしていきたいですね。
先月反響があったコンテンツ
この月刊号もたくさんの「欠片」を集めて生まれるコンテンツ。散らばったままではもったいないのでこうしてまとめて、適度に振り返れる機会がありがたいです。
今後の方針について少し。
3月頃から始めたYoutubeですが、おかげさまで順調に伸びてきています。最近、文章でしか表現できないだろうと思っていたようなことが実は動画でも表せるんじゃないかと感じるようになってきて、自分の中の動画の可能性をもう少し掘ってみたいなと。
どちらが好き、どちらが優れている、という訳ではなく今自分の興味が向いているところなので、ここ数ヶ月は動画頑張ってみようと思います。
MacBookには、これが”つきモノ”
僕が毎日使っているMacBookに合わせて使っているアイテムを4つほど紹介してみました。思ったよりも需要があるようで一ヶ月で3万再生以上。
既に記事で整理がついているような事柄は徐々に動画に置き換えていきたいと思います。
GWに壁紙貼りました
長期休みは何らかのDIYをすることが多いのですが、今回は賃貸の壁に剥がせる壁紙を貼ってみました。正直想定以上のクオリティで仕上げることができたので大満足。
動画や写真の映え方が少し変わったんじゃないでしょうか。
名刺を少し小さくしました。
普段持ち歩いている名刺をPRESSoに入るようにカードサイズに小型化しました。よく考えたら名刺の規格って名刺しか無い。意味があるならいいけれどそうでないなら考え直したほうがいいよね、ということで変更しましたが、以後すこぶる便利です。
PRESSoを作ったことによって、持ち歩くモノを見直すことができた。自分で作って使っておきながら作者冥利に尽きますね。
規格を統一して小さな効率化。名刺をカードサイズに変えました。
ミニマリスト向けのデビットカード
そして見直したモノがもう一つ。
PRESSoには最小限のカードだけ入れて持ち運びたい、ということでキャッシュカード一体型のデビットカードを使い始めました。街のWi-Fi使い放題だし、ポイント還元率も高いという機能がギュッと詰まったオススメカードです。
バッテリーと充電器を一つに
発売が期待されていたAnkerのFusion 10000が無くなった今、新たなオールインワンバッテリーとして僕が使っている一台。Macbookも充電できるしワイヤレス充電対応という最高のマルチプレイヤーっぷり。
これぞ完全体。MacBook、ワイヤレス充電に対応したコンセント直結モバイルバッテリー
福岡にフォトウォークに行ってきました
気がついたら毎度参加しているフォトウォークイベント「たけさんぽ」に今回も行ってきました。今年は福岡ということで美味しいものも沢山食べれて良い旅でした。
今月の音楽
なんとなくストリーミングサービスで音楽をかけているといつの間にかいつもの選曲ループに陥ってしまうこと、よくありますよね。
なので僕は適度に新しい風を吹かせるために人にオススメの音楽をよく聴きます。それによってまたSpotifyやYoutubeが学習してくれ新しいプレイリストを作ってくれるので。
毎月の僕のリコメンドが皆さんのそれになっていたら嬉しいです。
kiki vivi lily – カフェイン中毒
今大活躍のトラックメイカー「sweet william」によるアレンジを加えた「kiki vivi lily」さんの「カフェイン中毒」。チルなグルーブに乗せる甘酸っぱい恋の歌。
今月ファースト・アルバムを出すとのことなのでまた聴いてみたいと思います。
D’Angelo – Betray My heart
バッキングの人達が楽しそうな一曲。テーマがしっかりしているので、いつまでも、何回でも繰り返して回せそうですね。夜誰もいない部屋でこれ聴いているとついつい顎が前に出てきてしまいます。
ハンバート ハンバート – さよなら人類
偶然Spotifyから流れてきて、良い曲だなと。
昔聴いた時は歌詞もメロディも独特だなと思ったのですが、改めて今聴いても全く色褪せないのでむしろ普遍というか王道を征く曲なんじゃないかと感じるようになりました。
「今日人類がはじめて、木星についたよ。ピテカントロプスになる日も近づいたんだよ」
この歌詞に人類が追いつくのは一体何年先の話なんだろう。
今月のマンガ
毎日1冊読んでいるマンガのご紹介。今月はほとんどジョジョの「スティール・ボール・ラン」を読み返していたのですが、他にも数冊オススメがあるのでご紹介。
異世界おじさん
よくある「異世界転生もの」の王道パターンのカウンターパンチャーとして生まれた本作。
まず「異世界に行く話」じゃなくて、「異世界から帰ってきたおじさん」の現実世界の話というところがポイント。
基本はおじさんが「異世界」に行っていたときの話を聞くという内容なのですが、「ブサイクで街の皆からハブられてた」「陰キャラすぎてハーレム展開の伏線を折りまくる」と悲しいエピソードが沢山出てくるギャグ漫画です。
おじさんは異世界の経験を活かしYoutuberとして生活していくことになるのですが、再生回数と広告の話などがやけにリアルで勉強になります。
王様達のヴァイキング
孤独な天才ハッカーとそれを拾うエンジェル投資家の話。
昔少し読んだことがあるのですが、途中で止まってしまっていたのを思い出してきちんと読み直したら中盤からがまぁ面白かった。
ネタバレになるのであんまり言いたくないのですが、ベジータ然り、斎藤一然り、サスケ然り、黒幕を倒すためにライバルと共闘する展開には滾りますよね。必然的に。
欠片を零さぬように
中段で話した方針の通り、先月は記事9本に動画17本と動画に寄せてコンテンツを作ってみました。
文章で書いても動画を作ってもどちらも良い所があるし、伝わり方も違うので合う方を選んで楽しんでみてもらえればと思います。拾った「欠片」をどう組み合わせるかの違いですね。もし両方観てる、という方がいるなら感無量。
日々生活する中で出会う小さな「欠片」を見逃さないように、入れたポケットから零さないように気をつけて過ごしていきたいと思います。
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