YONGNUOのリモートスイッチをSONY純正ストロボに使えるようにDIY
ゴリゴリゴリ、と鈍い音が部屋の中に響く。延々とプラスチックと金属を削り続けて、はや一時間。ようやく一筋の光が。
先日の記事『α7でワイヤレスストロボフラッシュ発光撮影。「yongnuo(ヨンヌオ)」のストロボ&リモートスイッチ購入』でご紹介した通り、只今僕は室内でのストロボ撮影を練習中です。
最初は前から持っていたSONYの純正ストロボ『SONY HVL-F32M』用にとYONGNUO製ワイヤレスリモートスイッチを購入したのですが、僕の調べが甘くα7には使えてもSONYの純正ストロボには使えないという事実が後から発覚。取り急ぎはYongnuo製のストロボを買って間に合わせたのですが、せっかくならSONY純製ストロボもきちんと活用したいということで、今回思い切ってYONGNUOのボディにメスを入れてみることにしました。
原因は接点が接しないこと
YONGNUOのリモートスイッチのストロボを発光させるための機能自体はSONY純製「SONY HVL-F32M」でも使えるものなのですが何故これがきちんと機能しないかというと理由は単純で、信号を送るための接点が接していないから。上の画像を見てみれば一目瞭然かと思いますが、真ん中の電気信号を送る部分が純製SONY HVL-F32Mにそのままでは届かないのです。ほんの数ミリの差なんですがこのあとちょっとが届かない。
届かないなら、削るしかないよね。
接点が届かないのなら、届かせればいいじゃない。ということで純製ストロボがYONGNUOの接点に届くように金属製のシュー部分を約1.5mm、ダイヤモンドヤスリでゴリゴリと削っていきます。今まで知らなかったのですが金属ってこんな簡単に削れるんですね…。テレビを見ながら無心で削ること一時間。粉になった金属を代償に純製ストロボを差し込むための空間を手に入れました。
荒々しい手術の後。
シュー部分だけでなく本体上部のプラスチック部分も2mmほど削る必要があります。こちらがヤスリで削るのが困難な部位なのでカッターナイフで少しずつカリカリと削っていきました。もし真似する場合は手を切らないように本当に気をつけて。
左がSONY純製ストロボ用に改造したリモートスイッチ、右が改造前です。こうやって見るとかなり荒々しい工事をしましたね…。本来はドライバーでパーツを分解して行うべきだと思うのですが、僕の場合元に戻せる自身がなかったので分解をすることなくそのままの状態でゴリゴリ削ってしまったので、きちんと分解して行えばもう少し綺麗にできると思います。
手前側の溝がボディ内部に貫通してしまうので一応応急処置としてマスキングテープで手当てしてあげました。本当はパテで埋めるのが良いんでしょうが一旦はこれで乗り切ろう。
SONY純製ストロボが、光る!
削ったシューに、滑るようにSONY純製ストロボを差し込み、レバーを倒しロック。リモコンのスイッチをオンにしいよいよ緊張の瞬間。α7のシャッターを切ると、、光った!!!
無事純製ストロボが光ってくれました…!僕の一時間と削られた金属の粉は無駄ではなかった…!シャッターでもリモコンのスイッチでもどちらでも即座に反応して発光してくれます。削れば削るほど僕の不安は募り粉は積もるばかりでしたが、(ストロボの)光を信じて進んでよかったです。
ストロボ2灯体勢が整った!
多少の紆余曲折はありましたが、こうして無事SONYの純製ストロボ『SONY HVL-F32M』でYONGNUOのリモートスイッチが使えるようになりました。こうして勇気を持って試せたのもYONGNUOの製品が安価だったゆえ。この価格で製品を提供してくれていると多少の失敗も水に流せるのでありがたいです。
ようやくYongnuo製ストロボとSONY純製ストロボの2灯が同時に使えるようになりました。これで撮影の幅や時間帯も大きく広がるはず。まだまだ未熟なので、モノ撮りもっともっと上手くなるようにこいつらと共に精進したいと思います。