経年変化を楽しむ「FRANK LEDER」のベッドリネンシャツ
2017/11/23
長く寄り添い、一緒に成長していける服を。
本日も“monograph”をお読みいただきありがとうございます。PITE.（@infoNumber333)です。
暑かった夏が終わり、今週はすっかり秋模様。この雨が上がれば新しい季節が始まります。
つい先日、朝家を出て涼しい風を身体で浴びた瞬間、思わず呟いてしまったんです。「新しい服ほしいわ」と。
夏は楽しい季節ではあるのですが、如何せんその気温ゆえ着れる服の種類は限られます。その制限の中でお洒落をするのもまた一興ですが、やはり選択肢は多いに越したことはありません。
気温が下がり着込む服の枚数が増えればそれだけ着れる服のパターンが増える。掛け算の数が増えれば可能性は加速度的に広がります。秋の風を浴びた瞬間、この「可能性」が僕の頭の中で弾け、無意識に口から飛び出てきてしまいました。
欲望に身を任せ、新しい秋の可能性を広げるためにお洒落好きの相棒と共に買い物へ。一日歩いた結果、今季は幸先よく良いモノを沢山手に入れてしまったので今からワクワクが止まりません。
という訳で今日は、その中で特に気に入っている一枚のシャツを皆さんにもご紹介したいと思います。
「FRANK LEDER VINTAGE BEDSHEET OLD STYLE SHIRT」
近所なので事あるごとに訪れている1LDK NAKAMEGUROで見つけたこちらのシャツ。ドイツのブランド「FRANK LEDER（フランク・リーダー）」の「VINTAGE BEDSHEET OLD STYLE SHIRT」というアイテムです。畳んだ状態のこの一枚からでもどれだけ味わいのある服なのかが伝わってくると思います。
この「VINTAGE BEDSHEET OLD STYLE SHIRT」は「FRANK LEDER（フランク・リーダー）」の中でも定番的に毎年展開される製品で非常にファンの多いアイテムなのだとか。僕もお店でこのシャツに触れた瞬間、指先に今まで体験したことのない感覚を覚え、気づけば試着、購入まで至っていました。
ベッドシーツで出来たシャツ
このシャツの最大の特徴は「VINTAGE BEDSHEET OLD STYLE SHIRT」という名前にも表れている通り、ヴィンテージのベッドシーツを素材に作られているということ。
肉厚で目の詰まった上質なヴィンテージベッドシーツを贅沢に一枚まるごと使って作られたのがこのシャツです。
この生地の質感がとにかく素晴らしく、触った瞬間にこの服が良い「モノ」だということを感覚的に知らせてくれます。
洗う前の状態では生地に強いハリとコシがあり、バキバキという音がしそうなくらいに硬い。
店員さんによると、これが洗濯をすると一気にふわっとした感触に変わり肌に吸い付くような優しい感触に一変するのだとか。
僕はこの未洗濯の素材感も非常に好みなのですが、洗ったらどうなるのかも同じくらい楽しみ。買って、着て、それだけで終わらない「続き」がこのシャツには隠れています。
首元にはブランド名のタグ。
前身頃を捲ると赤字で“BETTLAKEN”（ドイツ語でシーツの意）のスタンプが押されています。このファクトリー感がまた男心をくすぐりますね。
細かなシワから生まれる素材の立体感と陰影が「味」となって目を楽しませてくれます。
こだわりはこんな細部にも。
「VINTAGE BEDSHEET OLD STYLE SHIRT」のボタンは全て布張りの一点モノ。この布もヴィンテージなので一つひとつがオリジナルの色味を出しています。
着るのが、洗うのがもったいないくらいの美しさ。まるでリジットデニムのようなシャツ。
洗う前に一度お出かけ。
このシャツの本来の姿は洗濯を終えた後というのは理解しているのですが、せっかくなのでということで一度このシャツを水に付ける前に身に羽織って出かけてみることにしました。
ややベージュがかったシャツが温和で落ち着いた雰囲気を演出してくれます。灰色や茶色など秋の色味にとても良く合うのでこれからの季節多用させていただく予定です。
このシャツは昔のドイツの農夫が着ていた「オールドスタイル」という形のシャツをベースに、「FRANK LEDER」がアレンジを加えて生み出したモノ。シンプルなデザインに長い丈が特徴になっています。洗濯前はどうかなとも思いましたが、着てみると意外とそれなりに様になっていますね。
洗う度に馴染むシャツ
「VINTAGE BEDSHEET OLD STYLE SHIRT」は一度洗うと丈で約5センチ、肩周りで左右2センチも一気に縮んでしまうそうです。なので洗う前の時点では通常のサイズよりもやや大きめに作られています。上の写真の通り身幅がやや太く方も少し大きめなので、これがどこまで縮んで僕の身体にフィットするかが勝負。
上の方の着用写真は袖をロールアップしているのでわかりにくいかもしれませんが袖丈もかなり今の状態では長めです。しかし店員さんの話では何度も洗えば洗うほど徐々に生地が収縮していき、自分の体のサイズにピッタリの一点モノのシャツが出来上がるのだとか。
いいですね。こういう経年変化の後に自分だけの味が出るモノが僕は大好き。
一着4万円と決して安いシャツではありませんが、こうやって愛着を持ちながら数年、十数年のスパンで楽しめるのであれば高い買い物ではないはずです。
経年変化を楽しめる、シャツ
「経年変化」というと革製品が代表的なモノですが、まさかシャツにもそんな楽しみ方をできるアイテムが存在するとは思いもよりませんでした。モノは「長く付き合える」と思うからこそ、深く愛せます。その点では人も、モノも同じなのかもしれませんね。
