割れた陶器の指輪を「Makers’ Base」で金継ぎしてきました。

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何の前触れも音もなく、静かに割れた。

昨年から毎日のように付けていた「2016/」の有田焼の指輪が割れてしまいました。

いつも通り、仕事の話をしている時に指からぽろり、と何かが落ちる感覚があり右手の薬指を見るといつもの黒線がない。

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床を見ると綺麗に小さな3つの欠片になった指輪が転がっていました。力を入れた覚えもなかったので身内の不幸的な予兆すら感じるシチュエーションだったのですが別段凶報もなく、幸いそういったスピリチュアル的なメッセージではなかったようで安心しました。

元には戻せないけれど。

欠片を拾い集め、「CHIP」の中に避難をさせ、気に入っていた指輪だったのでまた新しいものを買おうかと思ってMacに向かったのですが、ふと思いとどまって画面を閉じました。

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僕の指輪は有田焼。

昨年、有田に行った時の思い出がふと蘇り、割れた陶磁器の破片を利用して作られた石畳があったなと。

「変化」を受け継ぐということ。 "mediacruise 佐賀 有田編"

もしかしたらただ欠片を捨てるだけではなく、何かもう一度使える様になる方法があるのかもしれないと、陶器の修理方法を調べてみることにしました。

そこで見つけたのが「金継ぎ(きんつぎ)」という手法。

欠片を繋ぎ合わせ、漆と金の混ぜもので間を継ぐというもので「割れ」を利用して芸術に変えるという伝統技法です。

これを使えばもしかしたら僕の指輪ももう一度息を吹き返すのでは、と思いさらに調べてみると僕の家の近くの駅、都立大学でこの「金継ぎ」を体験できる場所を見つけました。

クラフトの聖地、Makers’ Base

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名前はずっと前から聞いていて気になっていた「Makers’ Base」という場所がありました。

Makers' Base – Personal Brand Supporter –

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Kintsugi 0004自分の手で藍染やピアス作り、金属加工や陶芸を作りながら学べる場所で、手軽にDIYにチャレンジできる場所として人気のストア。

このワークショップの一環で「金継ぎ」ができるということを知り先日の週末に朝から足を運んできました。

世間的にDIYの人気が高まっているせいか、この日も「Makers’ Base」は大盛況。ほとんどのワークショップが満員という状況で受付待ちの人たちが沢山並んでいました。

金継ぎ体験は上のフロアということでエレベーターで移動。

金継ぎ体験開始!

金継ぎ体験はおおよそ2時間。始めは講師の方の説明から入り手を動かしながら話を聞いていきます。

説明と言っても本当にライトなもので、基本は作業がメインになるので退屈せずに進めることができたのが良かったです。

STEP1. 接着剤で欠片を繋ぐ

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まずは割れた欠片を繋いでいく作業から。

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透明と水色の接着剤が配られ、これを混ぜていくと化学反応を起こし固まり始めます。

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欠片の断面にたっぷりと多めに塗り、圧着。

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一度くっつけたら5分程度は動かないように手で押さえておきます。

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一片ずつ繋いでいくので、5分押さえて乾かしたらまた次のパーツを繋ぐという流れです。

それぞれの箇所が乾いたら表面にはみ出た接着剤をカッターナイフで削って取り除きます。

全ての欠片を繋ぎ元の形を取り戻すことができました。

STEP2. 真鍮で継ぐ

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接着剤が乾いて固まったら割れ目の部分を塞ぐように、金を継いでいきます。

「Makers’ Base」さんの金継ぎ体験はあくまで簡易的なものなので、ここで使用するのは真鍮と漆を模した接着剤を混ぜたもの。

真鍮の粉がマーブル状にきらきらと輝いて綺麗ですね。

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ヒビが入った部分に一筆書きで真鍮を塗っていきます。薄く塗るかぽってりとさせるかは好み。

STEP.3 金粉を吹く

土台ができたら後は仕上げに金粉を表面に吹いてもらって完成です。

吹いてすぐは表面が柔らかいので2日間は十分に乾かして固めてから使うようにとのこと。

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そして最終的に完成した金継ぎの指輪がこちら。

どうでしょう、素人目にはなかなか格好良く出来たのではないかと自画自賛しています。

元々シンプルな黒いマットな指輪に、一筋の金色が走ることによって適度なアクセントが入りました。

より「和」の風味が増し、陶器の良さが出たのではないかと。

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「Makers’ Base」の金継ぎワークショップはここまでで一回4,860円。

僕の場合は小さな指輪でしたが、他のお客さんは器を何枚も持ってきていて順番に継いでいたので、割れたり欠けた器の枚数が多ければ多いほど受講する価値が上がりますね。

より自分らしい指輪に

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指輪が割れてしまった時は悲しかったですが、こうして傷を埋める過程でより自分だけの、自分らしい指輪に生まれ変わらせることができ今ではむしろ喜ばしくすら思います。

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初めに買った時よりも愛着が増し、より指に通したい一つに。

今回の体験で「Makers’ Base」ハマってしまいそうなので、また今度別のワークショップにも足を運んでみようかなと思います。

Makers' Base – Personal Brand Supporter –

関連:有田焼の指輪

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関連では今回の有田焼の指輪について改めてご紹介。

有田の職人と海外のデザイナーがコラボをして作られた、手作りの暖かさと現代的なクールさを併せ持った指輪です。

有田焼を指に巻く。「2016/」の指輪が自然なアクセントに。

ホーリーはこう思うよ。
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隣で金継ぎをしていた中国人のおばちゃんと仲良くなりました。

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CATEGORY - ファッション

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