暖簾を下ろす
暖簾(のれん)には意味がある。
店先に暖簾が垂れていればそれは「やってますよ、いらっしゃい」という意思表示で、暖簾が仕舞われていたら「おやすみしています」のサイン。
口に出すことが少し苦手な日本人に古くから伝わる風習で、言わずとも意思が伝わる文化的な記号。
だけれど、ただメッセージを伝えるためだけの機械的なものではなくて、店毎に色や模様が違っていたり、所属を示す家紋や店の名前が刻まれている、個性を表現する自由な場所でもある。
そんな暖簾の代わりになっているのが、今の時代で言うSNSなのだと思っています。
SNSは自分の暖簾
SNSというのは「その人がどんな人なのか」「何が好きなのか」「今何をしているのか」というのを文字や写真や動画で表現をする場所です。
SNSの投稿を見ただけでなんとなくその人の人柄や考え方、これまでの経歴が分かりますよね。
これはもう、一人に一枚ずつ用意された現代の「暖簾」。自分が今どういう状態なのかということを自分の代わりに不特定多数に提示をしてくれるメッセージボードなのだと思います。
また、企業会計の用語にも「のれん」という言葉があります。
これは「目に見えない資産価値」という意味を表すものでわかりやすく言えば「ブランド」と同じ言葉です。
SNSも同じく目に見えない人の信頼や注目や繋がりを可視化してくれる場所。
自己紹介や状態の説明、見えない価値の可視化という複数の点でSNSは「個人の暖簾」だとよく感じています。
暖簾を下ろすことも大事
今の時代ネットや制度の発展で、いつでもどこでも連絡が取れ仕事が出来てしまいます。
それは裏を返せば、しっかり休みづらくなっているということ。
旅行先でPCを開いてメールの返信。間を縫って持ち帰った企画書を仕上げる。仕事ができてしまうが故に、断りづらくなっている現状が少なからずあると思います。
そんな時にお勧めしたいのは自分から「暖簾を下ろす」こと。
SNSの暖簾としての機能を使って、自分から「今はお休みですよ」と広く知らせてみる。もしくはメールの自動返信で休暇の予定を返してみる。
そうすれば連絡をする側も気を遣ってくれますし、同じ仕事をするのでも「お休み中に対応してくれたんだ」とプラスの印象を与えることができます。
しっかり休むためには、店じまいも大事な仕事。
十和田はもう秋#driptrip青森 pic.twitter.com/aUXSCE67TR
— 堀口英剛 #PRESSo 発売中! (@infoNumber333) 2018年10月18日
僕も今ちょうど、青森県十和田市に旅行している途中にこの記事を書いています。
どこを切り取っても最高の写真になる十和田。明日は十和田湖で湖畔キャンプ🏕#driptrip青森 pic.twitter.com/nJmj4c6LWL
— 平岡 雄太@DRESS CODE. (@yuta_black) 2018年10月18日
10月21日、今日は昨日キャンプで一緒になった @iwando22 さんのガイドで、4時起きで「赤沼」という場所へ朝焼けの撮影に。
大混雑のフォトスポット「蔦沼」の近くにも関わらず、熊が出る急な山道を30分登らないと辿り着けない青森の秘境。一足先に最高の紅葉が撮れました☺#driptrip青森 pic.twitter.com/Ept2PA4Nbv
— 堀口英剛 #PRESSo 発売中! (@infoNumber333) 2018年10月21日
せっかくなのでこの期間は暖簾を下ろして、温泉にでも浸かりながらゆっくり過ごそうと思います。
10月20日、明け方の十和田湖#driptrip青森 pic.twitter.com/dlYfCvxg9u
— 堀口英剛 #PRESSo 発売中! (@infoNumber333) 2018年10月20日
自分の中の心の暖簾も、他人へのサインとしての暖簾も。
関連:映える写真を撮って帰ります
記事は少なくなってしまうかもしれませんが、その分いい写真を撮って帰れればいいなと思っています。写真は思い出の引き出し。