職業、愛妻家。ベストセラー作家「0号室」が語る、夫婦のカタチの残し方。

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3人に1人。

これは日本の既婚者の内、「離婚」を経験する人の割合です。

そもそも「結婚」をする男女が減っている今の時代、夫婦仲睦まじく添い遂げるということが、どれほど難しいことか想像してみたことはあるでしょうか。

謙虚さゆえか、日本人はどうしても人前で身内を褒めることが少ないように感じます。テレビのワイドショー、同窓会、Twitterのタイムライン。流れてくるのは旦那や妻の愚痴ばかり。

そんな閉塞的な世界の中、一筋の光を照らす若き愛妻家が若者の共感を呼び、支持を集めています。

彼の名前は「0号室(@0__room)」。

共感を呼ぶ端的で心に響く言葉を綴り、わずか400ツイート足らずで26万人のフォロワーを持つ日本一の愛妻家です。

先日発表された週刊現代の「日本を変えるインフルエンサー20人」という特集で、新海誠、山田孝之、渡辺直美、米津玄師、ゆうこすと名だたる著名人と並び評されているほど。

女子高生のInstagramの中に彼の言葉を添えてシェアをする、という文化が生まれるほどの力がある彼の言葉。

若年層を中心としたファンが多いと思われがちですが「夫婦」というテーマに基づいて語られることが多いので、僕らのような20〜30代以降の世代にもその言葉は響き、全年齢層に広く染み渡っています。

何かと自慢をすると叩かれがちなこの時代、こういった自信を持って”好きを語れる人”って珍しいし素晴らしいなと思っていたところ、実はTwitter経由でmonographの愛読者だったということが判明。

同じ”好きを伝える者”同士、ぜひ会ってお話したいなと思い、今回monographでインタビューをさせてもらうことにしました。

愛を綴る詩人「0号室」

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三連休の最終日、10時に公園が見えるカフェの二階で待ち合わせ。

スラッとした高身長の、笑顔が素敵な男性がいるなと思ったら、それが0号室さんでした。

「昨日、明け方まで仕事だったんですよ…笑 ちょっと緊張しているかも知れませんが宜しくおねがいします。」

と笑いながら謙虚に挨拶をしてくれる彼の姿をみて、ネット上の0号室さんそのままだなと。

改めてお互いの自己紹介や近況を話しながら、話は自然と「夫婦」についての考え方へと流れていきました。

感謝と愛を、きちんと伝えること。

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堀口:0号室さんの投稿を見ていると、いつも本当に奥さんと仲が良いなって思うんですが、いつまでもずっと仲良くいられるコツみたいなものって何かあるんですか?

0号室:当たり前のことですが、“お互い感謝をし合う、そしてそれをきちんと相手に伝える”ということを大切にしています。

ありがとう、いただきます、おいしいよ。

日常の普通のことだからこそ、何でも当たり前にしない。
ひとつひとつの動作、言葉をきちんと表現するように妻と話し合って心がけていますね。

もちろん不満があったらすぐに言うし、普通だったら飲み込んでしまうようなこともきちんとアウトプットするようにしています。妻もストレートに気持ちを伝えてくれるタイプなので、強要ではなく自然とできている今の関係性が心地良いんです。

堀口:好きだよ、とか愛してる、とかもよく言ってるんですか?

0号室:それはもちろん言いまくってます。
もう毎日必ず言ってますね、正直うざいと思われるくらいじゃないかな。笑

周りからしたら気持ち悪いと感じる人もいるかもしれないけれど、やっぱりそれくらい伝えないとダメだなと思っていて。

実は昔、大学生くらいのときに付き合っていた彼女がいたんですが、当時は彼女のことが好きすぎて、「好き」と言えないことが多かったんです。でもその恋は長続きしなくて…。

その時に気持ちは言葉にしないと伝わらないということを学んだんです。

それからは伝えなきゃいけないことはきちんと言うようにしています。伝えすぎても伝わらないくらいなので。

なんて言ってますが、本当のことを言うともう気持ちがいつも出かかってるんで、勝手に出ちゃうことが多いですね。笑

「好き」が常に喉元にいる感じ。僕自身寂しがり屋なので、性格もあるかなと思いますけどね。

毎日感謝と好きを伝えること。

この絶対に必要なことを疎かにしているからすれ違いが生まれてしまうんだと思います。

よく「すれ違いで分かれました」という話を聞きますが、「すれ違い」の状態であればまだ修正が効きます。離れる前にきちんとお互いの想いを伝えることさえできれば。

「擦(す)れ」ることを恐れずぶつかる気持ちが大事ですよね。

夫婦で共通の目標を。

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堀口:たくさんの人の目の前で奥さんのお話をするのって結構勇気がいることだと思うんですが、それでも続けられる理由みたいなものってあるんですか?いつも真っ直ぐだからすごいなぁと思って。

0号室:昔はたまに来る批判的なコメントに傷ついていたこともあったんですが、今は自信がついてきたというか
何を言われてもブレない”芯”のようなものが出来てきましたね。お互いが夫婦として固まってきたというか、絆が深まってきたというか。

実は僕たちには密かに「目標としている夫婦像」があるんです。

それは妻のお父さんとお母さんで。

その二人が常に目標であり、憧れですね。見ているだけで幸せになれるような夫婦で本当に仲がいいんですよ。

お互いが常にくすりと笑わせあっていて、家の中が笑い声で満たされてるんです。

二人共もう80歳近いんですが、この間もお父さんが夜帰ってくるときにお母さんが電気消して待ち構えて驚かしてて。

それでお父さん腰を痛めちゃったんですけど、今となってはそれも良い思い出ですね。笑

「ああなりたい」という目標が僕と妻にはあるので、迷う必要がないんです。

共通の目標を持つことが、夫婦の絆を強める秘訣ですね。
同じ方向を向けると、何かがあった時に強いんです。

昔ワイドショーで芸能人の夫婦が、「仲が良い」というだけで歓声を浴びていたのをみて、「これは世間的に見て希少なことなんだ」と思ったことがあります。

僕のインスタにも「憧れです」「0号室さん達のような夫婦になりたい」というコメントをいつも頂いていて、僕たちも誰かの目標になっているんだなと。

僕たちが妻のお父さんお母さんの背中を見て「夫婦」というカタチを作っているように、僕たちの後ろ姿が誰かの力になっていれば嬉しいですね。

記念日は毎日でもいい。

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堀口:やっぱり何事も口に出して伝えることが大切なんですね。先輩として勉強になります…!

0号室:そうですね。表現しなければ何も伝わらないですからね。

そういう意味では「言葉」にするだけでは僕はまだ足りないなと思っていて。

記念日ってあるじゃないですか。一ヶ月記念とか、一年記念日とか。
僕はむしろ毎日記念日でもいいんじゃない?と思ってるんですよ。笑

特に何の日でもなく、たまたま歩いていて、この服彼女に似合いそうだなと思ったら買って帰ってプレゼントしちゃう。

「好きだ」って言葉で伝えるのも必要ですが、その感情をモノで伝えるのも大切だと思います。言葉だと消えてなくなってしまいますが、モノなら形としてその人の側に長く残りますから。

その人への想いが込もったモノをきっかけに彼女がコーディネートとかしてくれたら嬉しいですもんね。その方が相手のことをより大切にできる。

子供のときから海外の映画をよく見ていたので、そういう文化が勝手に刷り込まれてるのかもしれませんね。

まずは花一本でもいいから、想いをカタチで表してみてほしいです。

父の形見を結婚指輪に。

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堀口:monographでは”ときめくモノを集めよう”というテーマを置いて、人の心を動かせるモノを多く紹介しているんですが、0号室さんにも何か大切にされている”ときめくモノ”ってあったりしますでしょうか?

0号室:僕が大事にしているモノというと、やっぱりこれですね。結婚指輪。

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僕は19歳の時に父親を亡くしているんですが、父の形見としてずっと指輪を取っておいたんです。父の方が指が太かったみたいで僕にはサイズが合わなかったんですけど。

若い頃はあまり実感がなかったんですが、妻と出会って時を重ねる内に親のありがたみがわかるようになって、父の指輪を何か形を変えて残せないかと思ったんです。

どうせ作り直すなら、二人の結婚指輪にしたいというアイデアが生まれてきて。

そんな時に偶然、益子の陶器市であるアクセサリー屋さんに出会う機会があって妻に秘密で父の指輪を二人の指輪に変えてもらったんです。妻も全く同じデザインのものを今も着けています。

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昔、妻が寝ている間にこっそり足のサイズを測って靴をプレゼントしたことがあったんですが、それと同じ作戦でこの指輪も寝ている間に指のサイズを測ってこっそり作ってもらいました。

プロポーズ前に夜中に何度も抜け出していたので、何でこの時間に…と散々怪しまれましたね。笑

素材は真鍮で、曇らないようによく磨いて手入れもしています。

将来子供が大きくなったら、この指輪をピアスか何かにして贈れたりしたら素敵ですね。家宝というか、想いと共に代々受け継いでいくモノを残したいなと思っています。

カタチに残して伝えること

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堀口:0号室さんは言葉に対しても、モノに対しても「伝える」ということを第一に考えているんですね。

0号室:はい、何に置いても伝えるということはとても大事なことだと思っています。

大体の場合「一緒にいるだけでわかってるだろう」というのは勘違い。毎日人は成長しているのだから、好きのカタチも毎日変化しているはずです。

そうだとすると、二人の関係がずっと同じ、ずっと一緒であるということははありえません。昨日よりも好きかもしれないし、昨日よりも嫌いかもしれない。

僕はこういう状態です、というのを常に伝え合わないといけないんです。

夫婦といえど全く違う環境で生まれ、親も育ちも違う人。

「分かり合う」ということは一生ないので、「分かり合おうとすること」が大切だと思います。

そしてただ「伝える」だけじゃなくて「残す」ことも必要だと思うので僕はネットや本に文章を書いています。

夫婦の在り方、というのは普遍的なテーマであり、永遠に答えの見つからない課題です。

だからこそ僕たち夫婦のカタチを本や文章で残していきたい。40歳、50歳、70歳。年を取れば取るほどその価値が上がると思うんです。

常に誰かの指針であり続けたいし、二人の生きた証拠を残したい。

それを見て、もっと自分のパートナーのことを自信を持って紹介できる人が増えたら嬉しいですね。これからはもっとそういう人の支援をしていきたい。

いつか将来、胸を張って「職業、愛妻家です」って言えるように。

生き方が言葉になる

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冒頭でも書いた通り、今回0号室さんのお話を聞いていてずっと感じていたのは、ネットや本の0号室さんと寸分違わず全く同じ人だということ。

文章に出ているのは彼が普段から考え実践していることの一端なだけで、常に奥さんを愛し奥さんのことを考えているからあの言葉達が自然と出てくるんだなということがよく分かりました。

最近様々な分野で活躍されている方とお話させてもらっていますが、そういう人には例外なくブレない人間としての「芯」がある。

彼のように自信を持って好きなものを好きと言える男になりたいと思います。

ホーリーはこう思うよ。
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正直男でも「この人と結婚したいわ」と思うくらいの旦那さんでした。

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職業、愛妻家。ベストセラー作家「0号室」が語る、夫婦のカタチの残し方。

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